認定病児保育スペシャリストという資格を知っていますか?
認定病児保育スペシャリストとは、病児保育のプロを認める資格のこと。この資格があれば、「体調の悪い子どもを専門的にお世話できる」という証明になります。
しかし「認定病児保育スペシャリストって、どこで活かせるの?」「どんな試験を受けるんだろう?」と不安に思うかもしれませんね。
そこでここでは、「認定病児保育スペシャリスト」について詳しくご紹介。持っておけば保育士の強みになる理由や、資格の取り方もとことん説明します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
認定病児保育スペシャリストとは?
認定病児保育スペシャリストは、病児保育のプロを認める資格のこと。「一般財団法人 日本病児保育協会」が認定しています。日本初の病児保育の資格で、認知度も高いのがポイントです。
さまざまな感染症への対応や、子どもの病気についての基礎的な看病の仕方、体調に無理のない遊び方など、病児保育に特化したスキルやノウハウを学ぶことができます。
共働きの家庭が一般化することで、病児保育のニーズも拡大してきました。保護者が仕事をする間に病児を任せられる病児保育は、保護者にとって心強い味方。
本来、病児保育は保育士資格があれば問題ありません。しかし、子どもの体調の変化にも慌てず落ち着いて行動するには、子どもの看病の専門知識が必須。
そこで、認定病児保育スペシャリストは保育士にとって心強い味方になってくれるのです。
どんなところで活かせるの?
認定病児保育スペシャリストの資格は、次のような仕事で活かせます。
・病児保育施設(病児保育士)
・ベビーシッター
・保育所
病児保育施設とは、病気の子どもを預かる施設のこと。また、病気になった子どもの家に訪問して、看病するケースもあります。そこで働く職員が「病児保育士」です。一般的な保育園よりも預かる人数が少ないため、今保育士に人気が出てきています。
認定病児保育スペシャリストは、体調の悪い子どもを専門的にお世話できると証明できる資格なので、このような病児保育士の仕事には間違いなく役に立つでしょう。
また、ベビーシッターや保育所でも活躍できます。子どもの体調が突然変わっても、適切な看病ができるからです。
このように認定病児保育スペシャリストは、さまざまな仕事で活躍できる資格と言えるでしょう。
保育士が認定病児保育スペシャリストの資格を取得するメリット
認定病児保育スペシャリストには、次の2つのメリットがあります。
・病気の子どもがいても、適切な対応ができる
・保護者からの信頼感が強くなる
認定病児保育スペシャリストは、病児保育についての知識をしっかり身につけられる資格です。そのため、一般的な保育園で子どもが急に発熱しても、慌てず適切な対応ができます。
また、保護者も子どもを預けるなら「病気についても専門知識のある保育士に預けたい…」と思うもの。
そのため、保育士が認定病児保育スペシャリストを取得すれば、保護者からの信頼も強くなります。子どもと関わる保育士にとって、認定病児保育スペシャリストは強みになるでしょう。
それでは、認定病児保育スペシャリストはどうやったら取得できるのでしょうか?
認定病児保育スペシャリストの資格を取るには
認定病児保育スペシャリストの資格を取得するためには、次の4つのステップを踏まなくてはいけません。
・web講座を全13回受講する
・1次試験を受けて合格する
・病児保育施設で24時間以上の実習
・認定試験に合格
高校を卒業している満18歳以上であれば、誰でも受講資格があります。現在保育の仕事をしていない方や、保育系の資格を持っていない方でも問題ありません。
web講座と1次試験は、スマートフォンやタブレットで受講や受験できます。web講座は1つの講義で15分ほどの動画教材なので、空いた時間を利用して自分のペースで進められます。
web講座が終わったら、いつでも好きなタイミングで一次試験ができるのもうれしいですね。1次試験は、60分間で100問を回答していきます。正答率75%を越えれば、合格です。合否は、テストを終えたら画面上に判定が表示されます。
1次試験に合格したら、24時間以上の病児保育実習です。自分で実習先を第3希望まで探し、その中の1つの施設で実習を行います。もし自分で探すのが難しければ、過去に実習受け入れした実績がある施設を紹介してもらうことも可能です。ただし、実習は「日本病児保育協会」のホームページで、実習希望日の2ヶ月前に申し込みをしなければいけません。自分で実習先に連絡して決めることはできないので注意しましょう。
実習が終われば、いよいよ最終認定試験です。出題される形式は口頭試問とロールプレイで、講座と公式テキストの中から2〜3問出題されます。認定試験は原則的に東京で行なわれますが、要望によっては他の都市で行なわれることも。テストに合格すれば、メールで通知された後、認定証が郵送されます。
子どもの命を預かる資格のため、取得するまでの内容がかなり充実しています。ただし、資格取得にかかる時間は平均で2ヶ月ほどなので、特別難しいわけではないでしょう。
取得するには、どれくらいのお金がかかるの?
認定病児スペシャリストの資格取得にかかる費用は次の通りです。
・講座受講料:65,000円(税別)
・実習費用:10,000円(税別)
・1年毎の更新料:5,000円(税別)
講座受講料には認定試験の受験料8,000円(税別)がすでに含まれています。そのため不合格だったときは、次回の受験から8,000円の受験料を別に用意しなくてはいけないので注意しましょう。
そして、資格認定証の有効期限は1年間です。毎年更新するために、5,000円(税別)を払って更新をしなければいけません。更新するには、病児保育スペシャリストとしての活動状況がポイントとなります。ポイントが基準値を超えていれば、更新が可能です。
まとめ
認定病児保育スペシャリストについて、詳しく紹介してきました。
認定病児保育スペシャリストは、日本初の病児保育専門の認定資格です。この資格があれば、病気の子どもを専門的にお世話できるという証明になります。
人気の高い病児保育施設だけでなく、ベビーシッターや保育園でも活躍できるでしょう。
高校を卒業した18歳以上の方であれば、誰でも取得できます。
ぜひ、認定病児保育スペシャリストの資格を手に入れて、ワンランクアップした保育士になってくださいね。