面接では必ず聞かれる質問というのがありますが、保育士の面接では保育士ならではの質問も多くあります。ここでは私が転職活動をしていたときに、キャリアコンサルタントから教えてもらった「よく聞かれる質問」と「その回答の仕方」についてご紹介します。
目次
前の園はなぜ辞めましたか?
転職の場合は必ず聞かれる質問です。採用側の意図としては、次の仕事でも同じ理由で辞めてしまわないかどうかを確認したいという意図があります。
ここで園長先生や主任への不満を並べ立ててしまうと、「それはどうして解決できなかったんですか?」「うちでも同じことが起こったらどうしますか」と突っ込まれてしまいます。
転職理由はあくまで前向きなもので、納得してもらえるような内容にしましょう。
「園児一人一人と丁寧に関わりたいと考えていましたが、前職の園ではそれを実践するのが難しい環境でした。園長先生とも何度も話し合いを重ねましたが、状況が変わる事はありませんでした。私の目指す保育を実践できる環境で働きたいとの思いから退職に至りました。」
どうして保育の仕事を選びましたか?
保育士の仕事は決して高給な仕事ではなく、お金を目的に選ぶ人はほとんどいません。そんな中、どうして保育の仕事を選んだのか、その理由や保育にかける思いを聞きたいというのが質問の背景です。
「子供が好き」というのは一番シンプルな回答ですが、多くの人が同じ回答をするので、他の応募者に差をつけるためには、もっと深掘りして子供のどんなところが好きなのかを話すようにします。
「子供が好きというのが保育の仕事を選んだ一番の理由です。初めて言葉を発する瞬間に立ち会えたとき、昨日できなかったことが今日できるようになったとき、教えたことをどんどん学んでいくときなど、子供の成長にはいつも驚かされます。そんな子供の成長に自分が関わっていけるのは、とてもうれしいことですし、保育の仕事の一番の魅力だと考えています。」
なぜこの園を志望しましたか?
この質問で聞きたいのは志望動機です。「給料がよかったから」「近かったから」という素直な志望理由でもいいのですが、プラス評価を狙うのであれば、その園ならでは特徴や魅力に関することを話すほうがおすすめです。
志望動機の詳しい書き方については、「タイプ別 保育士の志望動機の例文集」で紹介しています。
「条件面での希望に合致していたことも理由の一つですが、その中でも少人数のグループで一人一人の園児に丁寧に関わることを大切にしている御社(御園)の考え方に共感したことが、今回の応募に至った一番の理由です。」
モンスターペアレントがいたときにどういう対応をしますか?
保育園・幼稚園とは切っても切れない関係にあるモンスターペアレント。その対応の仕方を聞くことで、実際にモンスターペアレントがいたときに上手に対応できるかを確認したいという意図があります。
対応の仕方に正解はないので、その内容で評価が決まるようなことはありません。重要なのは自分なりに考え方をもっているかどうかなので、対応方法を話すだけではなく、どんな心構えで臨んでいるかも併せて答えられるようにしましょう。
「まずは相手の言い分を最後まで聞いてあげるようにしています。その上で、園側がなぜそれができなかったのかを丁寧に説明するようにしています。モンスターペアレントが生まれる原因はお互いの信頼関係の欠如が原因だと思っているので、少しずつでも信頼関係を築けるように心がけています。」
最後に何か質問はありませんか?
面接では必ずと言っていいほど聞かれるのがこの質問です。「特に聞きたいことはないけど、聞きたいことはないと答えるのは印象が悪いかも。。。」と困ってしまう人が多い質問でもあります。
実際のところは、この質問に深い意味があるわけではなく、特に聞きたいことがなければ聞かなくても特には問題ありません。それで評価が下がるようなことはないでしょう。
しかし、せっかく現場で働いている人に自由に質問することができるのですから、何かしら気になっていることを聞いてみると良いと思います。
- この園で仕事をしていて一番やりがいを感じることは何ですか?
- 同じ職場の同僚同士の雰囲気や関係性は良いですか?
- どんな保育をしていきたいと考えていますか?
気になっていると言っても、HPで調べれば分かるようなことや、給料や福利厚生に関するリアルな質問は避けたほうが良いでしょう。
まとめ
面接での回答の仕方をもっと知りたいひとは、「タイプ別 保育士の志望動機の例文集」
「保育士の自己PRの書き方と例文集 」の記事もあわせてどうぞ。志望動機も自己PRも必ず聞かれる質問ですので、より詳しい答え方を知ることができます。