「給料が安すぎる!」「このままだと生活できない…」と悩んでいませんか?
私自身、正社員で働いていたのにかかわらず、お給料が手取りで12万円だったことがあります。その後3年間働きましたが、結局耐えきれず辞めてしまいました。
そして、5回の転職をくり返したり、同じ保育士の友人と話している内に、保育士の給料が安いままの理由が分かるようになってきたのです。
ここでは、14年間保育士を続けている私が感じた「保育士が給料を上げる方法」や「給料がいい保育園を探すコツ」をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
保育士の給料は安い!
厚生労働省の調査では、保育士のお給料が次のように発表されています。
・平均月収:21万
・時給:1238円
・ボーナス:58万円、
・年収:315万円
ちなみに、保育士と同じように女性がたくさん働いている職業での年収は次の通りです。
・事務職:305万円
・美容師:273万円
比べて見ると、そんなに低くないようにも見えますね。しかし、これはあくまで平均なので、保育園やエリアによって格差が大きいというのが現状でしょう。
実際、保育園で働いていて月に20万円やボーナスをもらえていない人の方が多いのではないでしょうか。平均時給1238円というのも、ちょっと高すぎて違和感がありますね。
このような調査には、保育士といっても大企業や大病院の保育施設で勤務する人も含まれています。そのため、そんな人たちが平均の金額を押し上げているのでしょう。
保育園や幼稚園に限って言えば、もっと低いはずだというのが私の感覚です。
保育士が仕事を離れる理由は、給与が低いから?
東京都が行った調査によると、保育士の退職理由のNo.1は「給料の低さ」でした。何と70%以上の保育士が、「お給料が安すぎて生活できない…」と退職しているのです。また、保育士を辞めた人に「保育の仕事に復帰しない理由」をアンケートしたところ、70%の人が「給与が低いから」と答えています。
それはそうですよね。保育園によっては、時給700円とか800円とかいうところもありますから、「それなら他の仕事をした方がいいや」と考えても仕方ないと思います。
待機児童解消のために保育園をたくさん作るのはいいけれど、そこで働く保育士の待遇が低いままでは、保育の現場から保育士がいなくなるだけ。どうにかしてほしいものです。
保育士自身も「お金」について勉強するべき
とはいっても、保育士のお給料を増やすには運営費を増やすしかありません。
とくに認可保育園の運営費は国の補助金から出ているので、国が金額を変えようとしなければ、給料の上乗せは期待できないのです。また、認可外保育園でも「自分だけ給料が高くなればいいや」と、営利目的の経営者が増えてきているのも事実。ただ待つだけでは、何も解決できません。
そこで給料を上げるためにも、まずは保育士自身がお金のことをしっかり勉強しましょう。
保育園の運営費や給料の仕組みなど、お金を味方にしておけば、あまりにも「給料が低いな…」と感じたとき、経営者にも堂々と質問できます。「これ以上はだませない…」と給料の改善も見込めるのです。
「お給料はどれくらい安いのか」現場で働く保育士が発信していかないと、今の状態を変えられません。
こちらの記事で、保育士が知っておくべきお金の知識について紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
保育士が知っておきたい保育園のお金の話 経営や給料の決まり方を分かりやすく解説
転職しか方法がない可能性も
しかし、保育園によっては交渉してもうまくいかないこともあります。上がったとしても微々たるものですし、給与が低い園はどうやっても低いままのことが多いからです。
そこで一番確実に給料を上げるためには、求人サイトを使うのが良いでしょう。今より条件のいい保育園にしぼって検索できます。
おすすめの求人サイトは、求人サイトの口コミ・評判を保育士の視点からチェック!
に書いているので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
「給料が安い!」と悩んでいる方に、保育士が給料を上げる方法について紹介してきました。
保育園の運営費は、ほとんどが国任せです。国が補助金を増やせばお給料は上がりますが、いつになるか分かりません。まずは、保育士が自分自身の給料の仕組みについて、しっかり勉強しておくことが大切です。
また、違う保育園に転職するのも、方法のひとつ。求人サイトを使って、今よりも良い条件にしぼって検索してみましょう。
国任せになるのではなく、「自分たちで今の状況を変える!」という気持ちを忘れなければ、今よりずっと働きやすい環境を作れます。保育士も子どもたちも笑顔になれるように、勉強しましょう。