保育士が知っておきたい保育園のお金の話 経営や給料の決まり方を分かりやすく解説

保育園がどのような経営をしているか知っていますか?

保育士が働く職場でもとくに多いのが「保育園」。でも、「どこから」「どれくらい」お金が入ってくるか知らないものですよね。

保育園が運営されている仕組みが分かれば、自分のお給料は少なすぎないかどうかも計算できます。

ここでは、保育園の経営の仕組みや、給料の決まり方について分かりやすく紹介。公立保育園や私立保育園、それぞれのお金の動きについても紹介します。

ぜひ自分の保育園と照らし合わせて、参考にしてみてくださいね。

保育園はどうやって経営されているの?

保育士の経営について考える女性
保育園は、まず国が決めた基準を満たしている「認可保育園」か、そうでない「無認可保育園」かでお金が入ってくる仕組みが大きく変わります。

認可保育園の場合

認可保育園は、次の2つのお金で運営されています。

  • ①保護者からの保育料
  • ②補助金
  • これらを市区町村が保育園にお金を渡しているというイメージです。

    認定保育園の運営費は、「保育園を運営するには、これくらいかかるよ」という『公定価格』が前もって国に決められています。

    このとき、保護者からもらう保育料でまかなえない分を『補助金』としてもらうことができるのです。

    もし、認定保育園の運営に1ヶ月100万円必要なところ、利益が80万円しかないと営業ができなくなってしまいますよね。そうならないように、国は運営に必要な資金を補助金として援助しています。

    つまり、②補助金は「公定価格-①保育料」の金額分もらえるというわけです。

    ※ちなみに補助金は、国1/2と都道府県1/4、そして市区町村1/4でお金を分担しています。

    また、公定価格とは別に市区町村が少しだけ金額をプラスしてくれることもあります。これは、自治体が運営する「公立」の認可保育園でも、民間企業や社会福祉法人が運営している「私立」の認可保育園でも同じ仕組みです。

    無認可保育園の場合

    無認可保育園(または認可外保育園)は、どこからも補助金が出ません。そのため、保育料のみでやりくりする必要があります。

    ただし、保育料を自由に設定できるので、認可保育園よりも利益を出すことは可能です。

    このように、保育園の種類によって、お金の入ってくる方法が違ってきます。それでは、保育士の給料を決めるときにも何か違いはあるのでしょうか?

    保育士の給料は、どうやって決められているの?

    お金を見る保育士
    保育士の給料は、勤めている職場が「公立」の保育園か、「私立」もしくは「無認可」保育園かで決め方が違います。

    公立保育園に勤める保育士の場合

    公立の保育園とは、市区町村などの自治体が運営している保育園のこと。この保育園に勤めている保育士は、通称「公立保育士(または公務員保育士)」と呼ばれています。

    それぞれの自治体で保育士の採用試験を受けた、いわゆる「地方公務員」です。市区町村によってお給料が決められているため、自治体ごとで金額が変わります。

    初任給は、私立保育園や無認可保育園と変わらないように、約16万円~17万円ほどで設定されています。ただし、基本的に地方公務員の給与は長く勤めるほど上がっていくので、少しずつ給与に差が出てくるのです。

    私立保育園や無認可保育園に勤める保育士の場合

    「認可の私立保育園は、国や自治体から補助金をもらってるから、どう使うかも決められているんじゃないの?」と思うかもしれませんね。

    実は、入ってきたお金をどのように使うかは、保育園の経営者に任されています。一般的には「利益の70%~80%」が人件費(社員のお給料)に当てられます。

    ただし、その振り分けは会社によってさまざま。勤めた年数や保育能力、役職によって給料が上がるところもあれば、少しでも利益を出すために、保育士の給料を抑えているところも少なくありません。

    そのため、初任給は16万円~17万円ほどで公立保育士とあまり差がないところが多いです。ただし、長く勤めてもなかなか給料が上がりにくいことがあります。

    保育園はどれくらい補助金をもらっているの?

    補助金を計算する女性
    最後に、認可保育園はどれくらい補助金をもらえるのか説明していきますね。

    結論から言うと、施設によってもらえる補助金額が変わってきます。

    なぜなら補助金がどれくらいもらえるのかは、次の3つのポイントで決められているからです。

  • 保育園のある地域の『保育単価』
  • 子どもの人数
  • 保育士の処遇改善加算(職員の平均勤続年数など)
  • 具体的な補助金額を知りたい人は、次の計算式で計算してみましょう。

    保育園のある地域の『保育単価』×子どもの人数保育士加算=補助金

    保育単価とは?

    保育単価とは、子ども一人当たりの補助金のこと。子どもの年齢が低いほど高く、年齢が上がるほど低くなっていくのが特徴です。

    自分の地域の保育単価を知りたいときは、文部科学省の「子ども・子育て支援新制度の解説③公定価格」の5ページ目から、保育園がある自治体の地域区分を調べましょう。

    保育士の処遇改善加算とは

    保育士の処遇改善加算とは、「保育士が働きやすい職場」であることで、補助金がもらえる仕組みのこと。例えば、勤続年数が長い保育士がいたら、長く勤めている分の昇給にも対応できるように配慮していると判断され、補助金をもらえることがあります。補助金をもらえるポイント(通称:加算率)は施設によって違うため、保育園によって補助金額が変わってきます。

    まとめ

    保育士のお金
    保育園の経営の仕組みや保育士のお給料の決め方、補助金について説明してきました。

    少し難しい内容でしたね。それでも、一人の大人としては働くためには、自分が働いている職場の「お金」の動きについて知っておかなくてはいけません。

    とくに、保育士にとって「給料の低さ」は大きな問題になっています。国からの補助金を期待するだけでは、状況は良くなるとは言えないのです。

    働くうえで、「お金」に詳しいことは武器になります。自分の働く保育園がどのように運営されているのか、保育士自身も理解できるようになっておきましょう。

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