保育士のための園見学のコツ・ポイント・服装などを総まとめ!

「園見学行きたいけど、何て電話すればいいの?」「園見学ってどんな服装なんだろう?マナーが分からない…」と悩んでいませんか?

園見学は、 自分に合った園を見つけられる最大のチャンスです。しかし、ちゃんと流れやマナーを知っておかないと、希望通りの保育園を見つけたのに採用してもらえないことも。

そこでここでは、園見学をするとき気をつけるポイントについて解説。園見学の流れだけでなく、電話や服装などのマナー、印象が良くなるポイントについても紹介します。

ぜひ参考にして、園見学を成功させてください!

園見学は絶対するべき!そのメリットは?

園見学をするメリットを紹介している女性
保育士が就職活動をするときに、園見学は必ずしましょう。保育園の本当の雰囲気は、ホームページや求人、パンフレットだけでは分からないからです。

園見学に行けば、自分にピッタリの保育園か判断できるようになります。

例えば、次のことを直接チェックできますよ。

・保育園の設備
・園で過ごしている子どもの姿や表情
・保育士同士のやりとり
・保育士の子どもたちに対する声かけ

文字だけの情報を見ると、どこの保育園も魅力的に見えるもの。就職してから「合わなかった…」と後悔しないように、しっかり園見学をしましょう。

それでは、園見学をするにはどのような順序で準備をすればいいのでしょうか?

園見学までの流れ

園見学の流れが分かって安心している女性
園見学までの流れは、次の通りです。

・見学する保育園を探す
・電話をかける
・見学の準備をする
・見学
・お礼状を出す

それぞれの注意点や、気をつけるべきマナーについて詳しく見ていきましょう。

見学先の保育園を探す

パソコンで見学した保育園を探している女性
まずは、求人サイトや就活サイトなどで、気になる保育園を探してみましょう。

求人サイトや就活サイトでは、エリアや雇用形態など求人の条件をしぼることができます。そのため、たくさんある求人の中から、希望する条件の保育園を簡単に見つけられるのです。

また、コンサルタントが付いてくれる求人サイトならここに書かれていること以外に、選んだ園の特徴や注意することなどを教えてもらえることもあります。

少しでも手間をなくすために、インターネットはしっかり活用しましょう。

電話をかける

園見学を申し込むためにスマートフォンを触っている女性
気になる保育園を見つけたら、電話でファーストコンタクトを取りましょう。いきなり保育園に行って「見学させてください」というのは、マナー違反です。

また、電話は顔が見えないからこそ、声や態度から「どんな人かな」と判断します。次のポイントをしっかり抑えて、好印象を残しましょう!

1.挨拶をする

最初の挨拶は、次のように伝えるのが基本的なマナーです。

・相手の時間を奪っていることについての謝罪:お忙しいところ失礼いたします。
・自己紹介:保育士として就職活動をしている○○と申します。
・用件を伝える:ホームページを拝見して、ぜひ○○園さまの見学をさせていただきたいと思い、電話いたしました。
・担当者に代わってもらう:ご担当者さま(名前が分かるなら、「担当の〇〇さま」)はいらっしゃいますか?

こちらの都合で電話しているので、まずは時間をとってもらうことに対して謝罪やお礼を伝えます。

次に自己紹介をして、どんな用事で電話したのか伝えましょう。

また、電話に出るのは園見学の担当者とは限りません。お互い時間をムダにしないためにも担当の人にすぐ代わってもらえるようお願いしましょう。

2.電話する時間は、平日の13時~15時が理想

電話するときは、平日の13時~15時にかけると良いでしょう。この時間帯は子どものお昼寝の時間と重なることが多いので、対応しやすいからです。

しかし、場合によっては、この時間帯にかけても「今ちょっと手が離せなくて…」といわれることもあります。

そのときは、相手の都合に合わせて電話をかけ直しましょう。「それでは後ほどまた連絡させていただきたいのですが、ご都合のいい時間帯をお聞きしてもよろしいでしょうか?」と聞くと好印象ですよ。

3.静かな場所で、落ち着いてかける

電話をするときは、静かな場所で落ち着いてかけましょう。騒がしいところで電話をかけると、相手にも音が聞こえます。

すると声が聞き取りにくくなるため、「この保育園との電話は大切じゃないんだな」と思ってしまうかもしれません。電話をするときは外ではなく、家の中など静かな部屋でかけると良いでしょう。

また、人は慌てている声を聞くと「落ち着きがない人だな」といい印象を持たないもの。電話をするための場所と時間を、きちんと確保するように心がけましょう。

4.メモと筆記用具の用意する

電話をかけるとき、メモと筆記用具の準備もしておきましょう。

人は、話に夢中になると細かいことは忘れてしまいがち。メモをしないまま電話をすると「あれ、何を持ってきてって言ってたっけ…?」「どこに集合だったかな?」と覚えていないことが多いのです。

そうならないように、メモと筆記用具を必ず用意してから電話しましょう。

5.大切な内容は、復唱して確認する

大切な内容があれば、復唱して確認するのも大切なポイント。

復唱することで間違いがないか確認できますし、「丁寧な仕事をする人だな」という印象を与えることもできるからです。

とくに連絡先や担当者の名前、集合時間や場所については、ゆっくり復唱しましょう。復唱するときは、「確認させていただきます。」と一言断ると丁寧ですよ。

6.自分から電話は切らず、相手が切るのを待とう

電話を切るときは、自分からではなく、相手が切るのを待ちましょう。

「失礼します」と言ってすぐに切るのは、「そんなにはやく切りたかったの?」と思わせてしまうからです。

ただし、お互いが相手を待ってしまい、電話を切るタイミングが分からなくなることもあります。長引いてるなと思ったら、「失礼します」と言い合って3秒待ってから切るようにしましょう。

以上が、電話をかけるときのマナーです。電話するときから就職活動は始まっていることを忘れないように、気をつけましょう。

見学前日までに済ましておくこと

保育園の質問リストをパソコンで作成している女性
次に、見学前日までに準備しておくものを紹介します。

当日の持ち物

前日までに持ち物を準備しておきましょう。次のものがあれば、園見学で困りません。

・メモ帳やペン
・ティッシュとハンカチ
・替えのストッキング(女性)
・ミニソーイングセット
・上履き
・ビニール袋(外靴用)
・保育園の魅力や質問をまとめたノート

まず気になったことをすぐメモできるように、手帳やペンは必ず持って行きましょう。汗を拭き取れるように、ハンカチやティッシュも必要です。

また、替えのストッキングがあれば、万が一破れてしまっても安心できます。同様に、スーツや服のボタンが取れたときのために、ソーイングセットを持って行くと便利です。

上履きは、保育園によって「園で用意します」と言われることもありますが、持参した方が無難でしょう。また、外靴用のビニール袋もあると役に立ちます。

保育園によって、外靴を靴箱に入れず、持ち歩くよう指示されることがあるからです。

さらに、保育園の魅力や、園見学で聞きたい質問をまとめたノートがあると、「しっかり準備してきたんだな」という印象を与えられます。

当日になって「あれがない!」と慌てないように、全てそろっているか前日までにしっかり確認しましょう。

服装の準備

次に服装の準備をしましょう。

園見学の服装は、スーツが基本です。「私服でお越しください」と指示されたときも、なるべくシンプルに、ビジネスカジュアルな服装で行くのが無難です。

例えば、ジャケットとスカート(もしくはパンツ)は黒、トップスは白だと清潔感があります。着る服を決めたら、アイロンもかけてシワがない状態にしておきましょう。シワがあると、だらしない印象になってしまうからです。

前日に準備をして、当日「着る服がない!」と慌てないようにしましょう。

質問の準備をしよう

園見学の前日までに、質問を考えておきましょう。

なぜなら、見学中に「何か質問はありますか?」と聞かれることがあるからです。このとき「ありません!」と答えると「あれ、うちに興味ないのかな?」と思われてしまいます。

本当にその保育園に魅力を感じているのなら、もっと保育園について知るために細かい質問が出てくるもの。

事前に保育園の情報をチェックして、質問をノートにまとめておきましょう。

逆に質問されることもあるので注意

また、逆に保育園から質問されることもあるので注意しましょう。

園見学は、採用試験ではないものの、自分がどんな人か見られています。そのため、「どうしてうちの保育園を見学しようと思ったの?」「どうして保育士になろうと思ったの?」と質問されることも。

自分が理想としている保育方針や、保育園の魅力に感じた部分を答えられるようにしておきましょう。
 

印象が良くなる!園見学当日で気をつけるべき8つのポイント

園見学で印章が良くなるマナーを紹介している女性
それでは、園見学当日に気をつけるべきポイントを8つ紹介します。

1.時間に余裕をもって行く

当日は、時間に余裕を持って10分~15分前に園見学へ向かいましょう。遅刻をすると時間にルーズな印象を与えてしまうので、絶対してはいけません。

初めての土地は、迷ってしまう可能性もあります。事前に地図で確認しておくと良いでしょう。

2.出会った職員や子どもたち、保護者へ挨拶をする

園に入ったら、出会った職員や子どもたち、保護者にもしっかり挨拶をしましょう。

挨拶はマナーの基本。会釈だけでなく、明るい声で挨拶すると「元気がある人だな」と印象が良くなります。

クラス見学をするときも、担任の保育士に一言「見学させていただきます」と挨拶してから入りましょう。

3.携帯電話は使わない

園見学中は、携帯電話は使わないようにしましょう。仕事中に携帯電話の音がなるのは、あまりよろしくありません。

保育園に入る前に電源を切るか、マナーモードにしておくのが基本です。

4.自分勝手に動かない

園見学では自分勝手に動かず、案内してくれる人の指示に従いましょう。

気になるところがあるからと言って勝手に動くと、「就職しても話を聞いてくれないだろうな」と思わせてしまいます。

園見学では担当者の話や説明をしっかり聞き、メモをとるようにしましょう。

5.コートや帽子は脱ぐが、ジャケットは着ておく

冬に園見学をするときは、コートやマフラーの処理に気をつけましょう。

ビジネスマナーでは、建物に入る前にコートやマフラー、手袋は脱ぐのが基本です。同様に、夏では建物に入る前にジャケットを羽織っておきましょう。

6.靴を脱ぐときも気を使って

園見学をするときは、靴を脱ぎますよね。

このとき、相手にお尻を向けないように気をつけながら、靴をそろえて脱ぎましょう。靴を脱いだら、担当者に「靴は端におけばよろしいでしょうか?」など、処理の仕方を質問して指示をあおぎます。

7.椅子があるときは、「おかけください」と言われるまで座らない

園見学のとき、時間が来るまで待機することがあります。

このとき、そばにイスがあったとしても勝手に座らないようにしましょう。必ず「おかけください」と言われるまでは、立っておきます。

また、部屋の中で座って待機していたとき、担当者の方が入ってきたら、すぐに立って挨拶をするのが基本です。

・相手が立っているときは自分も立つ
・「おかけください」と言われるまでは座らない

この2つをとくに覚えておきましょう。

8.見送ってくれたときは、離れるまで気を抜かない

園見学が終わった後、担当者によって保育園の出入り口まで見送ってくれることがあります。

このとき、必ず「本日はありがとうございました」と深くお辞儀してから離れるようにしましょう。また、姿が完全に見えなくなるまで見送っていることもあるので、自分から保育園が見えなくなるまで気を抜かないのも大切なポイント。

例えば、次のことに気をつけましょう。

・すぐにカバンから携帯電話を出さない
・冬はすぐにコートを着ない
・夏はジャケットをすぐ脱がない

園見学が終わると、気は緩んでしまうもの。しかし、保育園側は園見学後の様子を見ていることもあります。最後まで好印象でいられるように振る舞いましょう。

園見学が終わったら、後日お礼状を出す

園見学後に書いたお礼状と封筒
園見学が終わったら、保育園にお礼状を出しましょう。

お礼状は義務ではありません。しかし、園見学をさせてもらったことについてお礼状を出すと、印象がとても良くなります。

お礼状には、次のことを書くと良いでしょう。

・園見学をさせてもらったお礼
・園で魅力的に感じたこと
・ますます、園に就職したいと思った、など

とくに「ここで就職したいな」と思った保育園があれば、お礼状を出すことをオススメします。

園見学は、自分と保育園の相性を見極めるお見合いのようなもの!

園見学をすることでお互い納得できる結果になった保育士と保育園側の面接官
以上が、園見学の流れと注意するポイントです。少したくさんあって、疲れてしまったかもしれませんね。

これらのマナーはすぐに覚えられるものではないので、何回も読み直して身につけていくようにしましょう。

園見学は、どんな保育園なのか確かめるだけの場ではありません。応募者が保育園を見ているように、保育園側もまたこちらを見ているのです。

いわば、園見学とは自分と保育園の相性を見る「お見合い」のようなもの。そのため、ありのままの自分でいないと、本当に相性がいいのか分からなくなってしまいます。

全ての保育園と相性がいいなんてことは、絶対ありません。自分らしく働ける職場をみつけるために、リラックスして園見学に望むのが一番大切なのです。

まとめ

保育士の就職活動を応援する女性
園見学で気をつけるべきマナーについて、紹介してきました。

園見学は、保育園の雰囲気を知ることができます。パンフレットやホームページでは見えなかったことが分かるので、自分の理想の職場と出会える確率が高くなります。

気になる保育園を見つけたら、積極的に園見学をしてみましょう。

ぜひこの記事を参考にして、園見学に活かしてくださいね。

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